〒162-0851 東京都新宿区弁天町91
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理事長挨拶

2025年4月、晴和病院が新築開業しました。内村祐之初代理事長が創立した公益財団法人神経研究所は、創立の1951年から10年ほどはわが国を代表する組織でしたが、神経科学研究は大型化し、歴代の東京大学教授が専門としてきた神経病理学から分子生物学、分子遺伝学に舞台は移り、形態を捉える画像診断学からリアルタイムの機能的脳画像に進展し、民間の研究機関が加わる余地は少なくなっています。精神科臨床でも薬理学の進歩によって、長く精神医学の中心課題であり続けた統合失調症の治療は格段の進歩を遂げて、都心にある当院での統合失調症患者の比率はもはや数%になっています。精神疾患にも多様化の波が押し寄せ、ニューロダイバーシティの時代になったといえるように思います。

この時代に適合し、未来に向けて発展できる研究所、附属病院の使命はなにか。それに応えるために、当院が先駆的な役割を担ってきた過眠症を中心とする睡眠障害診療に、この15年余で急速に大きくなった成人の発達障害診療を加えました。これに従来のうつ病や不安症などの臨床と合わせて、新たな三本柱としました。すでに旧晴和病院、小石川東京病院時代の過去10年でこの精神科臨床はしっかりと形になってきたと思います。

新しい法人の下には、従来の晴和病院という医療機関とは別に、自立支援や生活の質を向上させることを目的とした生活訓練センターを附置します。生活訓練センターでは障害者就労で当事者にも活動してもらい、自立に向けた訓練を展開したいと思っています。同時に法律相談や心理カウンセリングも開始する予定です。これに2023年から受託した東京都発達障害者支援センター(おとなトスカ)と新宿区地域生活支援センターが連携していくことを目指しています。障害者から納税者になってもらう試みを、法人をあげて取り組みます。みなさまのご支援と協働をこころからお願いいたします。

公益財団法人 神経研究所附属 晴和病院
理事長 加藤 進昌